「動乱の室町時代と15人の足利将軍」山田邦明監修
源頼朝から徳川慶喜まで、征夷大将軍は39人。中でも室町時代の足利氏の将軍15人は、早世した数人をのぞき、それぞれが強い個性を放ち、政治に深くかかわっていたという。しかし、室町時代は、どの将軍の治世下でどのような出来事があったのか、極めて分かりにくい。本書は、室町時代の歴史の流れを初代尊氏から、15代義昭まで将軍の代ごとに解説してくれる歴史テキスト。
もともとは鎌倉幕府側の人間だった尊氏が、なぜ幕府に反旗を翻したのか、無気力将軍と言われたマイナスイメージが近年の研究で改められつつある8代義政、そして彼の時代に始まった応仁の乱が11年に及ぶ大乱になった背景など。注目が集まる室町時代をおさらいするのにおすすめ。
(青春出版社 1320円+税)