「ゴッホとゴーギャン」木村泰司著

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 印象派の出現からポスト印象派にいたるまでの近代絵画の歩みをたどるアートテキスト。

 19世紀のパリ、保守的な美術界に懐疑的な若い画家たちにとって、浮世絵をはじめとする日本美術は大きな刺激となり、各自のやり方で自らの芸術に取り入れていった。その創作態度をジャポニズムという。ジャポニズムによって新たな造形性を探求していったのが近代絵画の父といわれるマネであり、ドガやモネなどの印象派の画家、そして印象派から旅立ったゴーギャンやゴッホだった。彼らの革新性や美術史における重要性などを解説。

 さらに作品を通じて自分の感情を表現しようとしたゴッホと、自分の死生観や観念を表現したゴーギャン、それぞれの数奇な人生をたどりながら、その創作の秘密に迫る。

 (筑摩書房 980円+税)

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