「絶対聖域」新堂冬樹著
上條優斗、花咲詩音、中園果林の3人は児童養護施設・若草園で育った。中学卒業後は、弁護士など、それぞれの夢に向かって進路を決めていたが、ある日、宗教団体「神闘会」の香坂と名乗る男が詩音を引き取りにきた。詩音は実は会長の孫なので、後継者にするために系列の神闘学園に入れるという。
詩音を守るために、優斗と果林も神闘学園に入学する。詩音は3年生の幹部候補生を見つめるだけで従わせるという能力を発揮する。神闘会科学部の部長が、詩音が逆エンパス(共感)能力の持ち主だと香坂に報告した。それは自分が、相手にこうしてほしいと思ったことを強制的に受信させる能力だった。
幼なじみ3人の友情と「裏切り」を描く。
(講談社 2000円+税)