「街場の日韓論」内田樹編

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 在日コリアンを研究している文化人類学者の伊地知紀子は、修士論文を書くために大阪市生野区を訪れた。そこで出会った人の多くが済州島出身だと知って調査を始める。

 生野区の在日コリアンの女性は日本語も朝鮮語も読み書きを学ぶ機会がなかった。

 1956年に密航してきたハルモニ(おばあさん)は、朝鮮市場のよその店先を借りて段ボール箱の上でキムチを売っている。別のハルモニは、横になって寝る時間を惜しんで、座ったまま内職をして7人の子どもを育てた。彼女たちは、こういう生活があんたにできるかと伊地知に問いかける。

 他に「隣国を見る視点」(中田考)など、11人の執筆者による日韓論。

(晶文社 1700円+税)

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