「路上のX」桐野夏生著

公開日: 更新日:

 叔父宅に居候する高1の真由は、家に居場所がなく、朝帰りを繰り返す。一家が出かけた後に仮眠し、午後から登校。バイトを終えた後は夜の渋谷で時間を潰す。

 有名女子高に進学が決まった直後に両親が夜逃げ、通うことになった公立高校にもなじめない。叔母からは食事も与えられず、地獄の日々から抜け出したいが、誰も助けてくれない。親切心を装って近づいてくる大人にことごとく裏切られ、傷つき、街をさまよう真由は、ある日、1つ年上のリオナと知り合う。リオナも中学生のときに家を出て以来、転々とした生活を送っていた。その夜、リオナが世話になっている大学生・秀斗の部屋に転がり込むが……。

 虐待や性暴力、JKビジネスなど、過酷な人生を強いられた少女たちの現実をリアルに描く長編。

(朝日新聞出版 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出