「鬼を待つ」あさのあつこ著

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 2カ月前、飲み屋で起きた喧嘩で、丸太で殴られた男は額から血を噴き出し倒れ、殴った男はその場から逃走。殴られた男の命に別条はなかったが、逃げた職人の菊八は翌朝、首を吊って死ぬ。殺したと早合点したらしい。

 殴られた大工の棟梁・慶五郎は自分にも非があったと、残された菊八の女房と息子への支援を申し出る。岡っ引きの伊佐治は、意外な成り行きに安堵するが、北町奉行所同心の信次郎はまだ事件は解決したとは思っていないようだ。信次郎の指示で伊佐治は、慶五郎と菊八の妻おはまの監視を続ける。

 同じころ、小間物問屋・遠野屋の主・清之介は、豪商八代屋の主人・太右衛門からある提案を持ちかけられる。

 人気時代小説「弥勒」シリーズ第9弾。

(光文社 700円+税)

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