「脳にはバグがひそんでる」ディーン・ブオノマーノ著 柴田裕之訳

公開日: 更新日:

 人は、時に合理的とは言い難い判断を下したり、超自然的なものを信じたりする。それだけならまだしも、冤罪や医療過誤、さらにはとんでもない政治家を選んだりしてしまう。その原因は、他の記憶装置と同じで、脳にもバグがつきものだからだという。

 本書は、進化の観点から、私たちの脳がバグだらけな理由を解き明かした面白サイエンスリポート。

 脳がバグだらけな要因のひとつは、行動や判断を支配する神経系のオペレーティングシステム。かつては生存に最適だった方法が現代社会とミスマッチを起こしているからだという。一方で、情報をニューロン同士のつながりのパターン構成によって貯蔵する脳の記憶の構造にも一因がある。

 神経科学の最新知見をもとに脳の「素顔」に迫る。

(河出書房新社 1375円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動