「共犯者」三羽省吾著

公開日: 更新日:

 岐阜の山中で死体が発見された。顔や手指の損壊がひどく、身元特定は難航すると思われたが、1週間で氏名が公表される。正規のデータベース以外のものからDNAで割り出したらしい。

 佐合優馬、54歳、住所不定、職業不詳。雑誌記者の宮治和貴は、遺体損壊の手段が公表されず、捜査本部が高山西部署から岐阜県警に移り、富山、石川県警が捜査に加わったことに不審を抱く。取材で接触した鳥内警視は宮治の父の教え子で、宮治と弟にとっては兄のような存在だが、なぜか取材を止めようとする。久しぶりに弟と会った宮治は、弟が事件に関わっているのでは、と感じるが……。

 報道と家族への思いとの葛藤に揺れる記者の視点で描くサスペンス。

(KADOKAWA 1870円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…