「ポスト・ヒューマニズム」岡本裕一朗著

公開日: 更新日:

 ルネサンスが始まった14世紀以降、「ヒューマニズム」が西洋近代社会を形作ってきた。しかし、テクノロジーの進化によって、近年「人間」という概念そのものに疑問が付され、「非・反人間」「非人道的なもの」「人間以後」などの言葉が横行。これらを貫いている思想的態度が「ポスト・ヒューマニズム」だという。21世紀に入り、「ポスト・ヒューマニズム的転回」が起こり、人間を中心とした西洋近代社会を揺るがしている。

 こうした状況の中で、「インターネットから生まれた哲学」と言われる「思弁的実在論」をはじめ、「加速主義」「新実在論」など若き哲学者たちによる新たな思想が生まれている。

 本書は、各思想がどのような立場や観点から展開されているのかを解説する現代哲学テキスト。

(NHK出版 968円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  5. 5

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    ダウンタウン「サブスク配信」の打算と勝算……地上波テレビ“締め出し”からの逆転はあるか?

  3. 8

    1泊3000円! 新潟県燕市のゲーセン付き格安ホテル「公楽園」に息づく“昭和の遊び心”

  4. 9

    永野芽郁と橋本環奈…"元清純派"の2人でダメージが大きいのはどっち? 二股不倫とパワハラ&キス

  5. 10

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ