「談志の日記1953 17歳の青春」立川談志著
1月14日 末広亭でレコードを集めていた。「道かん」を演じるが、受けない。どうしたらいいだろう。考えると頭が痛くなる。
1月20日 高座で「根問」をやるが、途中でいやになって、噺を切って高座を下りる。
3月2日 客が6人くらいしか入っていないが、酔客が1人入ってきたので「狸」を始める。酔客が何か言っているのはシャクに障らなかったが、噺を途中で切って高座を下りる。
6月2日 川崎演芸場へ。噺が又セコ(ダメ)になる。どうもおかしい。大きくなりたくないのに時間が過ぎてゆく。
自分の芸についての不安や他の芸人への辛辣な批評を記した、入門翌年の日記。
(dZERO 3080円)