<94>遺体を軍手の手でどけて先へ進む
河川の氾濫で丸ごとひとつの地区が海に流失した岩礁で、捜索活動が続く。
クラクションの音が鳴り続けている。音を頼りに双眼鏡をのぞいていた金城が、「黒いハイエースが浮かんでいます!」と叫ぶ。
「進行方向より二時の方向です。生存者の可能性あり!」
桃地はオールの…
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