「メタ認知」三宮真智子著
認知とは、頭で行われる情報処理のすべてを指す。メタ認知は、認知について考えたり理解することで、認知をもう一段上からとらえることを意味する。一度結論を出したことに、本当にそれでいいのか、他の考え方はできないのかと、冷静で客観的な判断をしてくれる「もう一人の自分」ということだ。
メタ認知はあらゆる認知活動について想定され、何かを記憶したり思い出したりする活動は記憶という認知のレベルだが、「どのように覚えたら忘れにくいか」「覚えたことを思い出せそうか」と考えるのがメタ記憶。どのような順序で学べば理解しやすいか=メタ理解、どうすればよりよく学べるのか=メタ学習となる。
メタ認知を活用して頭の使い方が上手になる方法や、メタ認知能力を育てる方法を説いた指南書。
(中央公論新社 946円)