「あなたが私を竹槍で突き殺す前に」李龍徳著

公開日: 更新日:

 日本初の女性総理大臣によって、在日コリアンを標的にした排外的な法律が次々と成立。韓国ヘイトが蔓延(まんえん)する中、在日韓国人の父と日本人の母を持つ日本国籍の柏木は、在日韓国人の生存権を守るための政治運動に身を投じてきた。以前は在日韓国人の若者による自助組織「青年会」に所属していたが、今はある計画のため単独で行動している。

 まずは大久保の在日武闘派グループに所属していたアメリカ出身のシンを引き抜く。1週間後、青年会による帰国事業で韓国に「帰る」メンバーを見送るため下関に向かった柏木は、リーダーのイファが組織を別のメンバーに乗っ取られていることに気づく。一方で柏木は極右団体の党員・貴島に接近する。

 第42回野間文芸新人賞を受賞した衝撃作。

(河出書房新社 1155円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議