「三十の反撃」ソン・ウォンピョン著 矢島暁子訳
1988年。ソウルオリンピックが開催された年に生まれたキム・ジヘは、平凡な人生を送っていた。大企業のDMグループのディアマンアカデミーにインターンとして入社し、正社員になるのを目指している。
ある日、講義中に、ギュオクという男が、自分の原稿を横取りしたとパク教授を非難して、教授を激高させた。
教授は20年前に性的スキャンダルでD大学を追われたが、再起してベストセラー作家になっていたのだ。ギュオクはジヘに「ジヘさんが本当にやりたいことって何ですか?」と攻撃的な質問をする。
半地下の部屋に住む平凡な女が、1人の男との出会いを契機に「本当の自分」として歩き出す物語。
(祥伝社 1760円)