「竹本義太夫伝ハル、色」岡本貴也著

公開日: 更新日:

 大坂天満橋の西町奉行所に百姓の五郎兵衛がやってきた。病で寝たきりの奉行の娘に、自分が見てきた歌舞伎の話をするためだ。

 初夏に起きた大風災で畑の作物がダメになったため、五郎兵衛は瓦屋の人夫として西町奉行所の瓦ふきをしたのだが、仕事の合間の五郎兵衛の話が面白いと、奉行の娘に聞かせるよう頼まれたのだ。五郎兵衛はいつか浄瑠璃太夫のように、大勢を前に語ってみたいと思っていた。

 五郎兵衛が畑で仕事をしていると、崖の上から料亭の主人、理兵衛が弟子に浄瑠璃を教える声が聞こえてきた。いつしか五郎兵衛は三味線に合わせて歌うようになる。ある日、崖の上から拍手が聞こえて……。

 人形浄瑠璃に革命を起こした男の一代記。 (幻冬舎 1760円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議