「信長鉄道 関ヶ原を越えて!」豊田巧著
国鉄民営化前夜の1987年3月31日、民営化反対派の十河ら国鉄の組合員10人は名古屋工場の敷地ごと桶狭間の戦い直前の尾張にタイムスリップ。十河らは戦国の世で生き残りを図るため鉄道会社「國鉄」を立ち上げ、鉄道を敷いて信長に協力してきた。
3年後の永禄6(1563)年、國鉄「真東海道本線」は清洲城まで延伸。旧暦1月15日、十河らは松平元康(後の家康)一行を鉄道で熱田から信長の待つ清洲城まで送る。清洲同盟が結ばれたのは1年前のはずだが、歴史が変化を始めているようだ。半年後、十河らは信長の命を受け、美濃攻略のため洲俣から大垣への鉄路の延伸に取り掛かる。
信長のもと「天下布設」に邁進(まいしん)する十河らの活躍を描く時代鉄道エンターテインメント第2弾。
(角川春樹事務所 880円)