「すばらしい失敗」 ニコリ編
1から9までの数字を9カ所のマス目に入れるパズル「数独」。その「数独の父」と呼ばれるのが、パズルの制作とパズル誌の出版をしている株式会社ニコリの社長だった鍜治真起だ。「パズル通信ニコリ」を創刊したのはサブカルチャー全盛の1980年。「ナンバープレース」と呼ばれていたパズルのとりこになって、「数字は独身に限る」という考えから「数独」と命名、世界中で大ブームに。当初は不定期発行で「毎回突然発行」だった。「ニコリ」の誌名もスポーツ紙に載っていた競走馬の名にちなむ。15年後、その競走馬にお礼を言うためにウルグアイの競馬場まで訪ねていく。
「数独の父」の型破りな人生を紹介。
(ニコリ 1980円)