(14)亮の子供であることだけは確か
亮はエミューの擦り傷に自分の皮膚から分泌する媚薬を塗り込め彼女の鬱血を促す。鬱血は鎮まらない。鬱血を鎮めさせない知恵さえこの十二歳は会得していた。彼女が腕を突っ張って彼の胸を押しやっても、鞭はしなうのを止めなかった。綾瀬はかすかな驚きを隠せない。亮は二つの魂の間を行き来したので…
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