「二十面相暁に死す」辻真先著
「二十面相暁に死す」辻真先著
敗戦の翌年、少年探偵団の団員・羽柴少年が、疎開先から戻り、団長の小林少年を訪ねて来た。一緒に映画を見た小林少年は、帰り道に羽柴家に立ち寄る。すると当主の壮太郎氏が怪訝な顔をして現れた。
聞くと、2人が映画を見ていた時間、羽柴家に偽物の明智探偵と小林少年が現れ、家宝の「黄金の厨子(ずし)」を預かってくれることになったというのだ。その直前、羽柴家には怪人二十面相から犯行予告が届いていたため、壮太郎氏は疑うことなく家宝を預けてしまったという。
同じころ、明智探偵は二十面相から犯行予告が届いた銀座の美術商の警備の件で警視庁の中村警部に呼び出されていた。
二十面相と明智探偵・小林少年コンビの攻防を描く辻真先版「怪人二十面相」シリーズ第2弾。
(光文社 814円)