「誰も書かなかった統一教会」有田芳生著
「誰も書かなかった統一教会」有田芳生著
2年前の安倍元首相銃撃事件によって、再び世間の注目が集まった(旧)統一教会。同団体による霊感商法や高額献金、合同結婚式などが社会問題化した1990年代から取材を続けるジャーナリストが、事件で改めて浮き彫りになった同団体と日本の政治家との関係を含め、組織の全体像を明らかにするリポート。
統一教会は、20年、現在の北朝鮮で生まれた文龍明(後の鮮明)が54年に設立。4年後には早くも日本でも活動をはじめた。その経緯と教義をはじめ、日本の右翼や安倍の祖父である岸元首相ら保守政治家とのつながり、女性秘書を養成して国会議員のもとへ送り込むなどの政界への浸食工作をドキュメント。
さらにアメリカの報告書が明らかにした組織の実態など、教団の知られざる顔を暴く。 (集英社 1056円)