(113)オレに役者絵を描かせる気か!
女郎屋の畳は目に汚れが詰まっている。膳に載る酒器や皿は縁が欠けていた。
蔦重はようやくいった。
「他でもない、次の仕事の相談をしたいのです」
歌麿は女の乳を弄っていた手を抜き、身を乗り出す。
「難波屋おきた、高島おひさ、富本豊雛に負けねえ別嬪がめっか…
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