図書館で本や野菜、文具が買える!? 複数の図書館で来年度にも実証実験を開始
全国的に書店が減少し、店舗がひとつもない「書店ゼロ」自治体もある中、図書館で本を販売する実証実験が来年度にも始まると6日に発表された。インターネット通販の利用が難しい子どもや高齢者が手軽に購入できることが期待されるほか、地域の活性化も見込まれている。
実証実験は、各地の図書館運営を支援する図書館流通センターと出版取次大手の日本出版販売(日販)が、複数の図書館で実施予定。図書館の貸出窓口とは別の「購入用窓口」で、販売用の書籍を用意したり、図書館で読んでみて気に入った本を購入できる仕組みが想定されている。
さらにユニークなのは、文具や地元の野菜までをも取り扱う予定だということ。まるで「商店」のようだが、この取り組みが生活に根ざしたらこんな世の中が来るだろうか。
「仕事終わりに図書館に寄って一息つく。これは面白い、自宅の本棚に収蔵したい! と思いすぐ購入。そんなこんなしていたらお腹がグー。本を小脇に抱え、今晩は何にしようかと地元の野菜を選びながら、ご近所話にひと花咲かせて家路につく……」
なんだか、落語にも月9ドラマにもなりそうな世界観。地域交流の活性化は間違いないだろう。
なお、販売される書籍は地域に書店がある場合は、図書館がその書店から仕入れる予定。地域全体を支えるインフラとして図書館が生まれ変わるかもしれない。