B型肝炎で芸術活動を一時休止した 石川ひとみ
肝炎の治療は何よりも体力回復のための安静が第一。歩くことすら制限され、一時は車椅子生活となった。日光に長い時間当たることも禁止。体力消耗を避けるために入浴もできない状態。食事はきちんと取り、点滴を受けているのに体重は36キロまで落ち、「私、このまま死ぬのかな」とまで思ったという。
それでも石川は主治医の指示に従って闘病を続け、9月上旬に無事退院した。
しかし、退院直後は廊下を歩くのもよろけるほどで、芸能活動どころか人前に出るのも困難な状態。石川は所属事務所との契約解除を余儀なくされてしまう。自宅療養を続け、徐々に芸能活動を再開するが、復帰への道のりは決して平坦なものではなかった。
91年1月には移籍した事務所が倒産し、ギャラの未払い問題が発生。さらに病気への偏見から、いわれなき差別も受けたという。
B型肝炎は接触程度では感染しないが、街を歩いていた石川にファンが握手を求めてきた際に、その中のひとりが「この人、B型肝炎だよ」と叫んだ瞬間、一斉に手を引っ込められたこともあった。