「ダメよ~」から「ラッスンゴレライ」へ…一発ギャグの稼ぎ方
あるマネジャーいわく「エレキテルは着ボイスでふなっしーを抜いたことで、働かずして金が入る。これはおいしいですよ」。
「ギャグフレーズ」があれば働かずして金が入るという成功例が作られたのだ。各プロダクションとしては、タレントもマネジャーも現場に行かなくて儲けることができるからと、“第2のエレキテル製造”に向かっている。
数年前のスギちゃんは億単位の金を稼いだといわれるから、営業だけでもおいしいのだが、ちゃんとしたピンネタの中に「ワイルドだろ~」という決めぜりふを織り込んでいた。
エレキテルはダッチワイフネタ以外のコントはつまらないし、そのネタも「ダメよ~、ダメダメ」のとこしかウケない。「ラッスンゴレライ」にいたっては(他のネタもあるだろうが)「ラッスンゴレライ」のフレーズだけウケている(これも着ボイス的ですね)。
「M-1グランプリ」(01~10年)のころはブラマヨやサンドウィッチマンなど地道に芸を磨いてきた実力芸人が多くブレークしたが、今や一発ギャグの大量消費型になっている。ド派手なパッケージ(フレーズ)で一時期はやるハンバーガーみたいだけど。
今年は「ラッスンゴレライ」一色なのか、あと11カ月、持つのか?
(作家・松野大介)