ネパール生まれの「歌ネタ王」 手賀沼ジュンの“最重要課題”
昨年9月に行われた「歌ネタ王決定戦2014」で1069組の歌ネタ芸人の頂点に立ったのが、この日がテレビ初出演のミュージシャン兼ピン芸人の手賀沼ジュン。「安倍にニベア」「徳川Gackt」など有名人を題材にした「回文」を歌詞にした演歌調の歌に独特なイラストを交えたネタでトップに立ち、決勝戦では、ヒップホップ調で「氷室、ケツにつけろ、ムヒ」などと歌い上げ、600点満点中587点を獲得して優勝した。
早大時代の01年に小島よしおやかもめんたるの2人らとコントグループ「WAGE」を結成し活動をスタート。06年に方向性の違いからグループを解散。手賀沼はミュージシャン転向を宣言し、芸能事務所に所属して独自の音楽活動を続けていた。とはいえ、本業では月収3万円、時給1300円のコールセンターのアルバイトを週4回、夜な夜なバーテンダーとしても働き続ける生活で、本人も「ツイてない人生」と振り返っている。給料を手渡してもらった日に財布をなくし、呆然と駅に着いたら自転車まで盗まれていたこともあったという。
そこで心機一転、封印していたお笑いを復活させ、12年には「R-1ぐらんぷり」に出場し、回文ネタで準決勝進出。そして昨年、さらにパワーアップした回文ネタで「歌ネタ王」を制覇した。