松竹が原発タブー打ち破る 東野圭吾原作「天空の蜂」の衝撃度
「天空の蜂」がすべての日本人へ警告した原発の抱える問題点は、2015年現在もまるで解決されていない。安全を保証できない技術をゴリ押しで進めようとするやからがはびこり、それを目の当たりにしても何も言わない大衆が多数を占める。
だがこの映画はそんな現状に強烈なパンチをくらわす。映像ならではの説得力で、想像力の欠如した人々が日本を滅ぼすのだぞと、激しく観客の肩を揺さぶってくる。
「何より画期的なのは、堤幸彦という日本を代表する映画監督が、大手映画会社と一流のキャストで仕上げた堂々たる大作ということです。これほどのメジャー作品が原発タブーを打ち破ったことはかつてなく、その功績はとてつもなく大きい。日本の映画界、ひいては日本の未来を変える道筋を切り開いた堤幸彦監督と松竹の勇気を、今後すべての映画人は全力でフォローすべきでしょう」(前出の前田有一氏)
なし崩し的に進む原発再稼働。日本人は刮目して見よ。