国会前でディラン フォークシンガー中川五郎は今も反戦歌を
■安倍首相はフォークを耳にしなかったのでしょう
再び反戦歌を歌うようになったのは21世紀に入り、騒然、かつ不穏な時代に突入したと思ったのがきっかけだったという。
「イラク戦争、それに3・11の原発事故が大きかった。福島の救済も中途半端で、放射能だって今も垂れ流しなのに、アメリカの尻にくっついて戦争する集団的自衛権なんてありえませんよ。その意味で、反戦歌やメッセージソングは古い時代の歌じゃなく、今の時代にこそ有効な歌だと思います。長い時間、封印してた歌を歌わなくてはいけないのは不幸なことだと思いますが、反戦歌やメッセージソングは人間を見つめる普遍性がある歌でもあるんです」
バツイチ。国立市内のマンションに一人暮らしだ。
10月10日、新宿文化センター大ホールである「フォークソングが流れる街」になぎら健壱、紙ふうせん、友川カズキ、大塚まさじ、山崎ハコらとともに出演する。
最後に安倍首相について尋ねたところ、「中身がまるで空っぽ。あんなに軽い首相はいません。彼はフォークソング世代だと思うけど、ボクらの歌は一切耳にしなかったんでしょう。そういえば、安倍首相をコンサートに招いて往年のフォークの名曲をデュエットした歌手がいましたね。個人的には彼は好きだけど、この件に関しては許せない。歌手としてやっちゃいけないことだったと思います」とのことだった。