元ザ・ジャガーズ佐藤安治さん 温泉街でスナック経営36年
グループサウンズが一世を風靡した1960年代後半。「君に会いたい」で67年にデビューし、71年に解散するまで音楽シーンに大きな足跡を残した「ザ・ジャガーズ」。佐藤安治さん(70)は、結成当初からキーボードを担当したオリジナルメンバーだ。今、どうしているのか?
■義理の父から引き継いだ店
「いらっしゃい。お待ちしてました。ちょうど開店準備が一段落したところです」
JR東北本線の福島駅から福島交通飯坂線に乗り換えて約25分。終点の飯坂温泉駅から歩いて5分ほどのカラオケスナック「夕花里」を訪ねると、佐藤さんが笑顔で迎えてくれた。
「ここは66年にオープンしましてね。当初は実業家だった義理の父親がオーナーで、チーママを雇っていたのですが、80年に私がマスターに。2歳下の家内がママとして引き継いだんです」
名刺には「村田安啓」と書かれているが?
「それは本名です。私はもともと宮城県鹿島台町(現・大崎市)生まれで、ジャガーズを脱退後に結婚し、婿養子に入ったんです。それで“村田”なんですよ」