サンミュージック相澤正久社長「まさかこんな一年に…」
でも、悪いことばかりじゃなかったんです。カンニングの竹山は「ベッキーは妹だ」と言ってくれ、バラエティーでイジって笑いに変えてくれた。そんな時にメイプル超合金の2人がポンとブレーク。サンミュージックは先代の会長の時代からファミリー意識が強い事務所なのですが、ベッキーの件をきっかけに結束が強まりました。
2017年は創立50周年目に突入します。僕はエンターテインメントビジネスの基本には3つあって、歌と演技とコメディアンだと考えています。お笑いは絶対に必要で、サンミュージックの設立当初は俳優や歌手が中心、特にアイドル歌手の養成に注力していましたが、今はバラエティー路線の比重が高くなっています。
芸人がいると前座も司会もできるし、すべてのジャンルをカバーできる。お笑いブームって実は7年から12年サイクルでやってくるので、それを見越して20年以上も前にお笑い部門を立ち上げたのですが、なかなかブームが起こらなかった(笑い)。
それでも来る者拒まずで所属芸人を増やしたら、一番期待していなかった「ゲッツ!」のダンディ坂野から火が付いたのだから世の中わかりません。その後はカンニング、小島よしお、ヒロシ、髭男爵、スギちゃんらが続きました。彼らもブレークしたら年収が何千マンになるから夢があるし、後輩も励みになります。
芸能界の構造も大きく変わりつつあります。もう、住み込みで金の卵を育てる時代ではありません。世の中の需要にどう応えていくか、我々も変化が求められています。2017年は酉年なのでベッキーも再び羽ばたく良い年になると思います。(談)