元・三木道三さん 引退の真相を語る「寝たきりだった」
しかし、米国留学していたある冬の夜中、砂漠で乗っていた車が横転事故に遭い、ヘリコプターでラスベガスの病院に運ばれた。右ひざにボルトを入れたほか、当時住んでいたサンフランシスコに戻ってからも手術を余儀なくされた。
「顔の骨に腰骨を移植したよ。医者には『こんな事故だと8割は死んでる』って言われて、『人生いつ終わるか分からん』と強烈に思ったな。それで活動の速度を上げてん」
帰国後、大阪を拠点に精力的に活動。メジャー3枚目のシングル「Lifetime――」でレゲエ界初の快挙を成し遂げ、絶頂期を迎えた。だが、そんな時期に突然の引退。一体なぜ?
「これだけが理由じゃないんやけど、古傷が痛み出して体がもう限界だったんよ。肩は上がらないし、足も曲がらない。腰も痛い。損傷したままのところもあちこち残ってた。しっかりリハビリをしたかったし、再手術をして右ひざのネジも抜きたかった」
その後もケガと病気の連続だった。古傷の治療と並行して、ほかのアーティストの楽曲制作に関わっていたが、自律神経が乱れて体調が悪化。ほとんど寝たきり状態に追い込まれたという。