勝呂誉さんの宝物 “憧れの大スター”石原裕次郎さんとの1枚
大ベテラン俳優の勝呂誉さん(78)が生涯で心に残る一枚は日活の大スターだった石原裕次郎さんとのスナップ。さらに、話はもうひとりの日活スターとのゴルフ談議にも及び……2人の大物と交流があった懐かしい時代を語ってくれた。
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他にも俳優と撮った写真はいっぱいあるんですけど、この一枚はデビューした時期に撮ってもらった、一番思い入れのある写真なんですよ。
この時、裕次郎さんは「青年の樹」の映画版の主演でね。原作はお兄さんの(石原)慎太郎さんでした。僕はその「青年の樹」のドラマ版で主演したのがデビューなんです。俳優座の養成所にいて、抜擢されました。昭和36(1961)年のことです。
同じ役をやらせてもらうってことで日活で撮影してる裕次郎さんを訪ねて挨拶。その時に撮らせてもらった一枚です。
その後も裕次郎さんと何度もお会いしたけど、最初の時があまりにも印象が強かった。
とにかく高校の時から大ファンで、裕次郎さんの映画ばかり見てましたからね。「ファンです!」と写真をお願いすると、裕次郎さんは快く引き受けてくれて肩を組んでくれました。頭が真っ白になっちゃってね。僕と4歳くらいしか違わないのに(笑い)。あの頃の裕次郎さんは“夢”のような存在でしたから、感動しましたね。
当時は裕次郎さんを真似して、裕次郎さんと同じようなズボンをはいたりしてました。若い俳優はみんな裕次郎さんの格好や髪形を真似してたと思います。その後、ハワイで会ったりすると、すごくやさしい人でね。僕はテレビから入ったけど、裕次郎さんを含め、映画スターは派手っていうか豪快というか、ちょっと違ったね。