「華氏119」期待はずれ? 伸び悩むM・ムーア監督の最新作
「華氏119」は、実にまっとうな政治的ドキュメンタリーであり、それは自制的な作品でさえあった。だが、観客側から見ると少々期待はずれだった気がしてならない。黒白を明確にするプロパガンダ的な製作手法だと、妙なワクワク感、爽快感が充満して関心がもたれるのに、自制的だとその度合いが弱まる。映画は“武器”になり得るのか。ムーア監督は正念場を迎えたと思う。
「華氏119」は、実にまっとうな政治的ドキュメンタリーであり、それは自制的な作品でさえあった。だが、観客側から見ると少々期待はずれだった気がしてならない。黒白を明確にするプロパガンダ的な製作手法だと、妙なワクワク感、爽快感が充満して関心がもたれるのに、自制的だとその度合いが弱まる。映画は“武器”になり得るのか。ムーア監督は正念場を迎えたと思う。