一世風靡セピアで活躍の春海四方さんが名脇役になるまで
「金儲けが大事、みたいな風潮が強くなってきた10年くらい前に、お金がないからこそやれたことがあった、と知ってほしいと思い、書き始めました。メンバー7人中5人は俳優になっているけど交流はないので、本を出したことを一人一人の事務所に手紙を書いて知らせました。『読みながら泣いた』ってインスタグラムにあげてくれたりしてうれしかったです」
■再結成の話は何度かあったけど・・・
さて、東京・千駄木出身の春海さんは高校時代、先生の影響で演劇に憧れ、早稲田大学進学後に舞台で活動を始めた。83年、ダンススタジオの先輩に紹介された路上パフォーマンス集団“劇男一世風靡”に飛び込み、翌年“一世風靡セピア”のメンバーとして歌手デビュー。人気を博した。
「再結成の話はこれまで何度かあったけど、いつも誰かの都合が合わなくて、本格的な再結成は一度もないですね」
夫人との間にもうけた長男・長女は25歳と23歳で、2人とも会社員だ。
「反面教師になっちゃったのかなぁ、ハハハ。最近は、お気に入りのドラマにボクが出ていると、『なんでお父さんが出るの』と文句を言われちゃいます」
(取材・文=中野裕子)