朝ドラ史上1位52.6% 「おしん」に学ぶ平均視聴率のリアル

公開日: 更新日:

 朝ドラ「なつぞら」が好調だが、「裏朝ドラ」とも呼びたい再放送ドラマも話題になっている。

「なつぞら」は8時からのNHK総合の前にBSプレミアムで7時30分から放送しているが、前番組が名作「おしん」の再放送。なので、2本続けて見る視聴者も多く、1983年4月からという36年ほど前のドラマなのに当時見ていなかった人から「おもしろい」「すごいドラマだ」と感動の声が増えているという。

 戦中・戦後を生きた女性の人生を描いた橋田寿賀子脚本のNHKテレビ小説の最高傑作。なんと平均視聴率は52・6%、最高で62・9%!

 今の視聴層にウケているのはおしんの苦労や貧しさ、戦中・戦後の描写がリアルだからだろう。現代の朝ドラも昭和やもっと昔の時代を舞台にするが、たいていはコミカルに描き、貧しい日常のシーンがあっても、「おしん」の大根飯のようなリアルさはない。大河や民放の現代が舞台のドラマもコメディータッチが主流でいかにも作り物。設定やストーリー、セリフも現実離れしている。

 たとえば刑事ドラマで昔なら刑事が「ガイシャはどこだ?」「仏はどこだ?」と鑑識に聞いたが、今は「ご遺体はどこですか」となっていたり。コンプライアンスを気にしてセリフや展開を局側が自主規制している面があるのだ。いわゆるクレームや炎上が怖い。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    大山悠輔逃し赤っ恥の巨人にOB評論家《良かった》 FA争奪戦まず1敗も…フラれたからこその大幸運

  3. 3

    悠仁さまの進学先に最適なのは東大ではなくやっぱり筑波大!キャンパス内の学生宿舎は安全性も高め

  4. 4

    過去最低視聴率は免れそうだが…NHK大河「光る君へ」はどこが失敗だったのか?

  5. 5

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  1. 6

    《次の朝ドラの方が楽しみ》朝ドラ「あんぱん」の豪華キャストで「おむすび」ますます苦境に…

  2. 7

    国民民主党・玉木代表まだまだ続く女難…連合・芳野友子会長にもケジメを迫られる

  3. 8

    「人は40%の力しか出していない」米軍特殊部隊“伝説の男”が説く人間のリミッターの外し方

  4. 9

    瀬戸大也は“ビョーキ”衰えず…不倫夫をかばい続けた馬淵優佳もとうとう離婚を決意

  5. 10

    迫るマイナ保険証切り替え…政府広報ゴリ押し大失敗であふれる不安、後を絶たない大混乱