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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

自由に素を出す藤田ニコルの秘訣は「本業はモデル」の意識

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 すぐに応募するも、書類審査で落選。それが悔しくて1年間購読し、ポーズや髪形を研究。その頃から、やりたいことはとことんやるタイプだった。その後、「Popteen」(角川春樹事務所)に活動の場を移すと、好きな髪形やメークで自分の個性を前面に押し出し、「一気に全部がガラッと変わった」(オリコン「ORICON NEWS」2016年3月18日)という。

 同世代の女の子の熱烈な支持を集め、テレビにも進出するようになった。「Popteen」でトップを取ると、「ライバルがいないと燃え上がらないタイプ」「モデルとして成長したいのもあって、1から始めたい」(「藤田ニコル公式ブログ」17年6月30日)と「ViVi」に移籍。テレビで大活躍している現在も「原点はモデル」だからと、モデルの仕事は欠かさない。

 本職がモデルだという意識があるからこそ、テレビでセオリーに縛られず、素に近い自分を自由に出し続けられるのだろう。テレビに出始めて1年半の頃、「今の悩み」を問われ「テレビ出始めの頃はテレビの世界のことが分からないから、何でもしゃべってた」が「なんか空気読めるようになってきたんですよ、自分が」(日本テレビ「踊る!さんま御殿!!」16年11月1日)と答えた。

 それをたまたまテレビで見ていた伊集院光は、自身のブログで「思わず唸った」(17年3月8日)とつづり、こう続けた。「それを感じているセンスと、なおそれを口に出す勇気こそが、彼女の心配するに及ばない才能」なのだと。

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