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星野陽平ジャーナリスト

1976年、東京都生まれ。早稲田大学卒。編著に「実録! 株式市場のカラクリ」(イースト・プレス)、著書に「芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反」「芸能人に投資は必要か? アイドル奴隷契約の実態」(ともに鹿砦社)がある。2017年には公取委で「独占禁止法をめぐる芸能界の諸問題」の講演を行った。

大平サブロー 闇営業騒動一喝発言の背後に“25年前の密約”

公開日: 更新日:

 吉本興業の初代社長、林正之助は、かつて「芸人やウジ虫みたいな社員に金を払うぐらいなら、ドブに捨てたほうがマシ」「今の芸人には昔みたいに芸のある者はおらん。ヤツらを人間なんて思うたらいかんのです。あれは人間やなくて商品なんや」と述べたことがある。

 そうした体質がその後の吉本にも受け継がれたのは、宮迫博之らの闇営業問題でも明らかになったばかり。

 ジャニーズ事務所と同様、独占的な業界支配力を持つのが吉本である。吉本を辞めた芸人はどうなるのか。典型的なのが漫才コンビの太平サブロー・シロー(当時)のケースだ。

 サブロー・シローは1980年代の漫才ブームに乗って人気漫才コンビとしての地位を確立したが、88年、突如、吉本から独立した。

 記者会見でサブロー(写真右)は、こう述べた。

「芸人はナマモノで、電気製品じゃない。これまでは線路の上を自分たちの意思ではなく、無理やり走らされている感じでした。これからは、やりたい仕事を選んでやっていきたい。夢を追うのが芸人の仕事です」

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