元PRIDE格闘家・小路晃さん 引退後はリングから厨房へ
「RIZIN(ライジン)」が盛り上がる格闘技界。その前身となったのは、1997年から2007年まで開催された「PRIDE(プライド)」だ。本日登場の小路さんは第1回からファイナルマッチ第34回大会まで出場し、体格差をものともしない果敢な戦いぶりから“ミスタープライド”“最後の日本男児”と呼ばれた。引退は11年。今、どうしているのか?
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「いらっしゃいませ。お一人ですか?」
JR富山駅の真ん前。複合商業ビル「パティオさくら」2階にあるラーメン居酒屋「麺バル プライド」へ行くと、肩幅が広くゴッツイ体格の店主に迎えられた。小路さん、その人だ。
「ここは昨年4月27日、ビルのオープンと同時に新規開店しました。看板メニューは、濃い口醤油のご当地ラーメン『俺のブラック』(850円)。『濃厚魚介豚骨つけめん』(930円)も好評です」
手掛けるのは3店目。1号店は、北陸自動車道・富山ICのそばの住宅地に11年10月に開店したつけ麺がメインの「えびすこ」。次いで14年11月、富山市内に「とんこつ えびすこ」をオープンさせた。
「両店舗が好調なので、ディベロッパーさんに声を掛けていただきました。富山駅はいわば富山県の玄関口。 ラーメンだけでなく、ゆっくり富山の味を楽しんでもらおうと、季節限定ながら白エビの唐揚げやホタルイカの沖漬けなど、居酒屋メニューも充実させています」
なぜ、ラーメン店?
「米シアトルをベースにトレーニングをしていた時、挫折しかけたことがあるんです。決まっていた試合が急きょなくなり、どうなってもいいと。生きる希望を失いかけた時にチャイナタウンで食べた一杯のラーメン。そのスープを飲んだ瞬間、涙があふれ出ました。こんなところで腐ってたまるか。いずれ、このラーメンのように人の心を温められるラーメン店をやろうと」
もともと年間200杯以上を食べ歩きしていたラーメン好き。11年4月に開催された引退試合直後から、高田馬場のラーメン店で約半年修業して第二の人生のスタートを切った。