俳優・仲代達矢「90歳で舞台に」貫く気骨と反権力の精神
このほど亡くなった八千草薫さんと同世代で、映画「不毛地帯」(山本薩夫監督)などで夫婦を演じてきた俳優、仲代達矢(86)が「90歳で舞台に」と気を吐いている。
仲代は、主宰する無名塾の新作「ぺてん師タルチュフ」で主役を張り、恒例のスタート地である石川県七尾市の能登演劇堂で舞台に立つと新劇では珍しい拍手が客席から沸き起こるのだそうだ。
■全国35カ所78ステージの真っ最中
九州、中国地方を巡演し、来年3月サンシャイン劇場での東京公演まで全国35カ所、実に78ステージ。そのロングロードに果敢に挑戦している姿への喝采、拍手なのだろう。
「出ただけで拍手が起こるなんて長い役者人生で初めて。びっくりした」としつつ、はるかに年下の弟子たちと「師弟関係じゃなく、若いやつらに負けまいという気持ちでやっている。記憶力は落ちたけど足腰はしっかりして健康だ。大丈夫」とコメントしている。
反骨、反権力の気概も衰え知らずだ。