忌まわしき戦争を思い返す責務がヤマトンチュウにはある
今年は気の遠くなるような辺野古移転問題どころか、琉球の民の心のよりどころになっていた首里城も燃えて消えてしまった。可哀想になんて言うと沖縄の人に張り飛ばされそうだ。本土のヤマトンチュウは沖縄の民の悲しみや苦しみなど何ひとつも分かっていない。辺野古に基地が出来ようと出来まいとどうでもいいのだ。我も今まで何度も書いてきたが、ウチナンチュウ(沖縄の民)の心など誰も知らないのだ。
年の瀬に改めて思う。沖縄の映画を作りたい。生き地獄と化した忌まわしき戦争を思い返してみる責務がヤマトンチュウにはある。敗戦後、米軍が半永久的に駐留してしまうことを本土の誰と誰と誰が許してしまったのか。もう一度、戦後統治の裏を探り直してみたい。
撮りたいのは「仁義なき戦い」の名脚本家・笠原和夫先輩の遺稿、「沖縄進撃作戦」だ。米軍の食糧や物資を盗んで生きしのいだ「戦果アギャー」(琉球ヤクザ)と本土から侵攻する“ヤクザたちの攻防の戦後史”で、上陸した頃のNetflixに企画を出したが立ち消えになった、琉球魂を死守するドラマだ。今なら、フリックスさんも歓迎してくれるかな。