「ビリーズブートキャンプ」が大ヒット ビリー隊長の今は
■極真空手の創始者 大山倍達に憧れて
さて、米国ペンシルベニアで生まれたビリー隊長は11歳で武道を始め、75年、全米体育協会の全米空手大会初代チャンピオンに。アマチュア格闘家として活躍しながら、「Tae Bo(R)」普及に努め、日本では07年、DVD「ビリーズブートキャンプ」が大ヒットした。
「極真空手の創始者・大山倍達が憧れだった。自分の部屋には彼の写真をたくさん貼ってね。海軍に入って日本にいた弟から『日本で大人気になっているよ!』と電話がきたときは信じられなかった。日本の空港に降り立って、ビートルズみたいに何千人もの日本人から歓迎されたのは素晴らしい体験だったね」
残念なのは、一時のブームで終わったことだ。
「フィットネスは続けることが大事。ストレスを吹き飛ばし、体の外だけじゃなくて中から変わることができるんだ。ボクは子供のころ、シャイなうえ失読症で、知的障害があると間違われていた。そのボクが辞書にも載ってる、世界中で実践されている『Tae Bo(R)』を考案した。そんなこと、当時の誰が想像できた? そう、ボク自身がフィットネスで変われたんだ。日本人にも続けてほしいね!」
(取材・文=中野裕子)