医療ドラマはリアルが“生命線” 舞台の病院はココだ
副院長(小泉孝太郎)が破産寸前の病院を立て直す「病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~」(テレビ東京系)の有原総合病院は、スピードスケートの小平奈緒選手が所属している「相澤病院」(長野・松本市)がモデルなので、ロケも相澤病院である。「心の傷を癒すということ」(NHK)は、阪神・淡路大震災で自らも被災した神戸大学医学部付属病院精神科勤務医だった安克昌氏の著書などをベースにしていて、「神戸大学六甲台本館」や付属病院「国際がん医療・研究センター」で撮影されている。
ただ、病院でのロケは制約が多い。診察時間中は無理だし、夜間も入院患者がいるから、ライトを煌々と照らしたり、メガホンを使うような撮影はできない。
「実際の病院を使うのは、外観やエントランスだけというのが多いですね。あの『ドクターX~外科医・大門未知子~』も、東帝大学病院の車寄せとロビーは千葉大学医学部付属病院ですが、屋上や病室、会議室などは一般の商業ビルや学士会館です。2階建ての手術室はもちろんスタジオセットですが、手術器具や装置などはすべて本物です」(テレビ番組構成作家)
医者・医療ドラマは細かいところのリアリティーが見せどころで、ちょっとでもウソくさいと、視聴者はたちまち離れてしまうという。
(コラムニスト・海原かみな)