昭和のスターと孤独死…梓みちよと宍戸錠はどんな晩年を
■少子高齢化時代の大問題
孤独死というと、社会的に孤立し、身寄りのない不幸な高齢者との印象がある。
また、元スターゆえに周囲にも相談できない家族間の確執、外からはうかがい知れない悩みもあったはずだが、晩年の梓さんには悲愴感は感じられない。
「少子高齢化が進む日本では、ひとり暮らしの高齢者は700万人近くいて、さらに増えていく。子どもや孫に看取られる最期が幸せかのような風潮がある一方で、たとえ子どもや孫が受け入れてくれるとしても、そこにはいかず、あえてひとり暮らしを選ぶケースも少なくない。はたから寂しそうに見られても、本人は誰に気兼ねすることもなく、気ままに自由に余生を送っていたりするものです」と、ある介護スタッフは言う。
梓さんも晩年まで仕事に恵まれ充実したひとり暮らしを送っていたとすれば、気の合わない伴侶といやいや老後を過ごすよりは精神的に豊かではなかったか。