円満退所の中居正広にはアイドル界のタブー破る革命も期待
個人事務所は仕事を円滑に運ぶために大手事務所の傘下に入るものだが、中居はまさしくひとりだけの事務所「のんびりな会」を設立。先に退所した元メンバーの3人はテレビ局側の暗黙の忖度で地上波に出られない時期もあったが、公正取引委員会の監視が強化され余計な心配がなくなったのも後押しになっただろうが、それ以上に大きいのが中居のタレントパワー。「出る杭は打たれる」芸能界だが、中居はすでに出過ぎた杭。打ちようがない。ヘタすれば打つほうが痛手を負う。
独立のタイミングもベストだった。ジャニー喜多川氏が昨年、逝去。後輩の滝沢秀明が副社長に就任するなど事務所は今年から新体制で本格的に動き出した。アイドルに特化した事務所はジュニアを育てデビューさせることが依然として主体。中居のマネジメントとなれば方針を巡り衝突も起こりやすい。すでに「中居なら顔で仕事が取れる」タレント。十分、ひとりでやっていける。ひとりになるメリットは自己判断で仕事を取捨選択できることだが、どんな仕事を選択していくのかも注目される。元メンバーの3人やジャニーズ現役からOBまで、ある種のタブーだった共演を必要に応じて中居が実現させるかもしれないので興味深い。前例のない退所会見を行った中居なら、アイドル界のタブーを破るような革命も期待したい。