元特捜部主任検事・前田恒彦氏もハマった「裁判モノ」5選

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■尋問テクニックにも注目「ア・フュー・グッドメン」

 海兵隊員に対するリンチ殺人を題材に、軍法会議という特殊な裁判を描いた「ア・フュー・グッドメン」も外せない。

 軍隊という壁に阻まれ、万策尽き、ジャック・ニコルソン演じる証人席の大佐に「真実が知りたい!」と挑発するトム・クルーズ演じる熱血弁護士。不遜な大佐が「おまえに真実など分からん!」と怒鳴り返し、感情を交えて真実を語るのは、「敵対する証人は怒らせろ」という尋問テクニックどおりの展開だ。

 ケビン・ベーコン演じる検事の判決後の振る舞いにも注目。裁判は単なる勝ち負けではないという姿勢が垣間見えてすがすがしい。

■邦画なら「疑惑」

 邦画も数多いが、松本清張原作の「疑惑」を。保険金目当てで夫を殺したとされる被告人に桃井かおり、弁護士に岩下志麻、検事に小林稔侍、証人に鹿賀丈史と役者がそろい、日本の裁判モノにありがちな荒唐無稽さも乏しい。桃井の鬼気迫る演技たるや。

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