出会いから5年 ついに百恵&友和の決定的な写真が撮られた
1979年10月18日――。ついに百恵・友和の決定的な瞬間が撮られた。渋谷区内にあった友和のマンションから2人で出てくる写真をフリーカメラマンが撮り、写真誌に掲載した。隠し撮りではなく、堂々と2人にカメラが迫っていた。うつむく百恵をかばう友和。衝撃のスクープだった。写真誌時代、多くのカメラマンと仕事をしてきたが、彼らの心得をよく聞いた。
「会見とか決まりの写真は社カメ(社員カメラマン)の仕事。我々フリーは撮れないものを撮らなければ価値もないし、仕事もない。写真のうまい下手ではない。いかに決定的な写真を撮るかだ」
百恵・友和のスクープも数カ月にわたり張り込んだ成果だったと聞いた。2人の熱愛は瞬く間に列島を駆け巡った。世間の興奮も冷めやらぬ2日後、百恵は大阪厚生年金会館で開催されたコンサートの舞台で〈私が好きな人は、三浦友和さんです〉とファンの前で報告した。後日、友和も会見に応じ、〈結婚を前提に付き合っています〉と交際宣言。世紀のカップルの誕生だった。百恵20歳、友和27歳のときである。
■想定外だった「引退したい」