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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

「芸能界の七不思議」謎に包まれていた高倉健さんの私生活

公開日: 更新日:

 昭和を代表する映画スター・高倉健さん(享年83)が亡くなってはや6年。

 エピソードの数々は死後、養女の著書などで明かされているが、絶頂期の健さんは芸能メディア泣かせだった。映画俳優の私生活がベールに包まれていた時代でも健さんは別次元。私生活の一部さえも垣間見ることが難しかった。本来、情報ありきで取材は始まるが、健さんは何の情報もないまま動いた。

 何を聞きたいか明確なものがないまま関係者に当たったものだった。1本映画を撮り終えると長期の休暇に入るのがパターン。オフの過ごし方が関心事だったが、「オフはほとんど日本にいないよ」という話しか返ってこない。

 行き先もどんな生活かも知らない。取材すればするほど迷路に入り込むように謎は深まった。東映の知人に聞いても、「健さんと個人的に親しい人はいるけど、しゃべる人はいない。自ら言わないのか、健さんに言われているかは知らないけど」という。

 かろうじて分かったのがよく行く店。健さんは大のコーヒー党。青山や五反田にあったコーヒー専門店にはふらっとひとりで入ってきてカウンターの片隅で静かに飲んでいる。撮影時にはポットに20杯分のコーヒーを注文。付き人が取りにきていたという。「注文の電話はいつも本人。“東映の高倉です”と丁寧な言葉でこちらが恐縮するほどでした」と語っていた。

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