怪物を仕切る団長安田こそ規格外のストイックモンスター
もともとは2006年に、テレビ番組の景品で相方のクロちゃんがロードバイクを当て、譲り受けたことがきっかけだった。最初は乗り方が分からず“ママチャリ”に変えてもらおうと思ったが、「いいバイクなので乗ってください」と店員に諭され、教わるままに乗り始めた(一般社団法人・自転車協会「ENJOY SPORTS BICYCLE」16年12月19日)。そこから実業団の入団テストに合格し、「芸人初の実業団選手」となるまでに成長したのだ。
そのストイックさはもちろん、お笑い芸人としても発揮された。下積み時代は養成所に通い、ネタを作る傍ら、深夜から朝まで解体工事のバイト。「死んだらクソほど眠れるんだから、今は寝なくていいや」(リクルート「SUUMOタウン」19年11月21日)と思っていた。
そんな真っすぐな気持ちが裏目に出て、20代前半の頃、番組の途中でディレクターの胸ぐらを掴んでケンカをしたりもした。その後、元力士のHIROとアイドル志望のクロちゃんと安田大サーカスを結成。お笑いの基本を一切知らない2人に一からイロハを叩き込んだ。