「わたナギ」勝因はヒーローとヒロインの“らしさ”の逆転か
ナギサさんが、メイに過去のトラウマを話した時、メイは「わかりました」とだけ言って、すぐに問題解決のために動き出した。悩みに対して、共感よりも具体的な解決法を提示するのは男性の特徴だが、メイの対応はそういう意味でもまさに「男らしい」のだ。
一方、ナギサさんはメイに対して好意を持っているが「私はただの家政夫ですから…」と悲しそうな顔で呟き、身を引こうとする。そんなヒロイン力のあるナギサさんだからこそ、可愛くて癒されるのだ。決して「おじさん」だからではない。
■マイナスをプラスに変えられる二人
時にはすれ違ったりもしたが、紆余曲折を経て、二人は最後に結婚という選択を選べた。メイはナギサさんの母性に救われ、ナギサさんはメイの男らしい行動に救われた。一見、人からはマイナスと捉えられるようなものも、互いのニーズが合えば、補い合う形でプラスに変えることも可能だ。
ナギサさんは「お母さんになりたい」という夢を、メイに求められることで叶え、メイは「自分の生活を1ミリも変えたくない人と結婚したい」という夢をナギサさんによって、叶えることができた。