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SALLiA歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター

歌って作って踊るスタイルで話題を呼び、「イデア」でUSEN 1位を獲得。2018年より仏像オタクニストの活動を始め、初著「生きるのが苦しいなら」は紀伊國屋総合ランキング3位を獲得。近著に「アラサー女子、悟りのススメ。」(オークラ出版)がある。

「わたナギ」勝因はヒーローとヒロインの“らしさ”の逆転か

公開日: 更新日:

 ナギサさんが、メイに過去のトラウマを話した時、メイは「わかりました」とだけ言って、すぐに問題解決のために動き出した。悩みに対して、共感よりも具体的な解決法を提示するのは男性の特徴だが、メイの対応はそういう意味でもまさに「男らしい」のだ。

 一方、ナギサさんはメイに対して好意を持っているが「私はただの家政夫ですから…」と悲しそうな顔で呟き、身を引こうとする。そんなヒロイン力のあるナギサさんだからこそ、可愛くて癒されるのだ。決して「おじさん」だからではない。

■マイナスをプラスに変えられる二人

 時にはすれ違ったりもしたが、紆余曲折を経て、二人は最後に結婚という選択を選べた。メイはナギサさんの母性に救われ、ナギサさんはメイの男らしい行動に救われた。一見、人からはマイナスと捉えられるようなものも、互いのニーズが合えば、補い合う形でプラスに変えることも可能だ。

 ナギサさんは「お母さんになりたい」という夢を、メイに求められることで叶え、メイは「自分の生活を1ミリも変えたくない人と結婚したい」という夢をナギサさんによって、叶えることができた。

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