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SALLiA歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター

歌って作って踊るスタイルで話題を呼び、「イデア」でUSEN 1位を獲得。2018年より仏像オタクニストの活動を始め、初著「生きるのが苦しいなら」は紀伊國屋総合ランキング3位を獲得。近著に「アラサー女子、悟りのススメ。」(オークラ出版)がある。

「わたナギ」勝因はヒーローとヒロインの“らしさ”の逆転か

公開日: 更新日:

 現代社会の問題提起になるような「考えさせられる」部分が、良い意味で「わたナギ」にはない。だからこそ、見ていて嫌な気持ちにもならないし、疲れることもない、非常に「ストレスフリー」なドラマだった。

 さらに、メイのお洒落な仕事ファッションも、その適度な非現実感の演出になっている。

 本来なら、あんなファッショナブルな格好で、MRとして病院に出入りするのはさすがに難しそうだ。好きな格好をして自分らしく働くことは、現実的には結構厳しい。だからこそ、ドラマぐらいはそんな夢や憧れが詰まっていて欲しいと思った。

 自分が身を置いている厳しい現実を、家に帰った後も突きつけられるのは苦痛だ。かといって、自分の現実とかけ離れすぎている世界も、ギャップを感じて虚しくなってしまう。「わたナギ」は、そのバランス感が絶妙だった。

■ヒーローらしいヒロインと、ヒロインらしいヒーロー

 そしてこのドラマの面白いところが、ヒーローらしさとヒロインらしさが逆転しているというところだ。

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