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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

チャールズ皇太子とダイアナ妃の取材で刑事から職務質問

公開日: 更新日:

 芸能や事件などの取材を通して増えたのが地方出張。ほぼ全国各地に出かけている。初めての地での取材は不安もつきまとうが、名曲の一節、「知らない街を歩いてみたい」の気分にも少しは浸れた。

 地方取材は原則、ひとり。初めての地では、駅到着後、真っ先に飛び込むのが本屋だった。地元の地図を購入して近くの喫茶店か食堂で地図を広げながら取材先を把握。わからないことは店主に聞く。いつもこれを基本にしていた。行くたびに地図が増え、一時、本棚の一角を全国の地図が占めたこともあった。

 地図の次が地元の人たちだが、困ったのが方言だ。同じ日本語、多少の方言は理解できるが、場所によってはかなりなまりが強く、こちらの質問は理解してくれても、返ってくる話が意味不明。特に年配者となると同じ質問を聞き直しても、答えはまったく同じ。お手上げだった。

 東北では秋田や青森。九州では鹿児島の方言に苦労した。わからないままメモを取り、東京で同じ出身地の人に通訳してもらったこともある。英語なら辞書でなんとかなっても、人の話した生の方言は難しい。

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